2005年04月22日

虐待本

最近いわゆる『虐待ノンフィクション』ものを読んでいます。
といってもまだ少しなんですが。
海外のものが多い(=国民性の違い)からか、
“虐待を受けたことのない人を感動させる”という
あの手の本の商業的な目的のせいか、
読んで共感できるものには今のところ出会えていません。
いくつか簡単に紹介しようかと思ったんだけど
mixiのレビュー機能使っていくつか書いたのがあるので
後日コピペで再利用しようと思います(・ω・)

とりあえず一番メジャーっぽい『“It”と呼ばれた子』は
私的には「ちょーつまんなかった」です。
後日詳述っていうかコピペしますが、
虐待されてる子が前向き過ぎて全然感情移入出来ませんでした。
「お前最中にホントにそんなこと思ってたんか?あぁん?」
って感じです。ひねくれててスイマセン。

ちょっと面白かったのは『ウェイン』。
過去を振り返るシーンと虐待のシーンが交互に出てくるせいか
虐待されている間離人状態になっていた点が似ているせいか
これは割と興味深くさくさく読めました。
これもちゃんとした感想はまた後日。

こういう本に共感出来ないのは、自分自身がいまだ
親から解放されていない状態だからなのかなーと思ったり。
だから「立ち直った」と言い切り本を書く彼等に
羨望と猜疑の視線を向けてしまうのかもしれません。
いつかACから脱却してサバイバー(生き延びた人)から
スライバー(過去を割り切れた人※)になれたら
これらの本にも違った角度から接することが
出来るようになるのかもしれません。
…いつになるか知らないけど。
(※斉藤学氏の分類による)

とりあえずあの手の本を読んで
「生きることについて考えさせられました!」とか
「こんな話が実話だなんて信じられません!」とか
「こんな虐待行為は許せません、有り得ません!」とか
「主人公の逞しさに心を打たれました!」とか
そういう“素直な”感想を抱ける人は羨ましいなーと。
ほんと、心底羨ましいんです。
だって読んで感動したり考えたりするってことは、読むまでは
そういうことを考えずに生きてこられたってことで。
どんな幸せな家庭で育ったんだろうなー、と。

何を以て“幸せな家庭”とか“平和な家庭”とか言えるのかは
私にはちゃんとは分かりません。
でも「私の家も大変でね〜」と親との喧嘩の話をされると
この人は幸せなんだな、と羨ましくなります。
痴呆のある祖父母を抱えて苦労している友人もいます。
それは大変だろうなーとは思います。
でもやっぱり羨ましくて…
どうしても見えない壁を感じてしまいます。

何より「親と喧嘩が出来る」家庭が羨ましいです。
甘やかされ可愛がられてきた子よりも羨ましいです。
親に歯向かうことが出来る家庭。
想像もつきません。
私にとって親はあくまでも『支配者』で、
『支配される側』の私が反論するなんてことは
絶対に許されざることだったから。
喧嘩という対等な関係を作れる人は羨ましいです。
正直、妬ましいとすら思います。
古くからの大切な友人であっても、そういう点では
劣等感を抱かずにはいられません。
イヤな子ですね、私。
私が家庭の話をすると友達はフォローするつもりで
結局私に更なる劣等感を植え付けてくれます。
安易に直接「いいなぁ」とも言えず、悶々とするだけです。

友達にこんな感情を持ってしまう自分が嫌で
虐待体験談の本を読む訳です。でもピンと来ない。
余計にもやもやは強まっていってしまいます。

トラバの方にも書いたけど、今と同じスペックで
別の家庭で育っていたらどうなるのかなーて考えます。
posted by こむぎ子 at 04:32| Comment(4) | TrackBack(0) | *household | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は親からの虐待はなかったけど、
基本的に「親は偉い人、だから従わなきゃ」という気持ちがあるみたいです。
厳しくは育てられましたが。
今でもよく敬語を使い、喧嘩なんて出来ません。
弟と親もあまり(というか全然)喧嘩なんてしないので、そういう家なのかもしれません。

まあ私自身に多大なるコンプレックスがあるので、
人と会う時はいつもそうなのですけどね。

巷にいるという「友達親子」が心底信じられず、
尚且つ馬鹿にしてしまう底意地の悪い私です。
Posted by ハジメ at 2005年04月22日 22:30
>ハジメさん
敬語っΣ(゚Д゚)
うちではそれはないです〜。
なんか古風なおうち?なイメージです。

友達親子、理解できません。
一緒に買い物とか…絶対イヤーヽ(`Д´)ノ
でも最近妹が何故かちょっと友達親子化
してきています…
散々反抗してすっきりしたのか何なのか。
Posted by こむぎ子 at 2005年04月24日 20:12
古風な家・・・・
祖父母と同居していたから、そうなっちゃったのかもしれませんね。
ていうか、敬語使いだしたの高校生くらいの時からなので、
別に「敬語を使いなさい!」と躾けられた訳ではないですよ。
弟はめっちゃタメ口だしぃ〜<若ぶってみる
ちなみに祖父母との同居はいいものではありませんでした。はい。
Posted by ハジメ at 2005年04月24日 23:56
>ハジメさん
そういえば私も高校時代に親のことを
突然「お父さん」「お母さん」ではなく
名前で「○○さん」と呼ぶようになってました。
私の場合は「家族だと思いたくない」意識が働いていた感じです。
(今は「父さん(たまにあだ名w)」「母さん」です)

祖父母とは父方・母方両方とも
本州⇔九州と離れまくっているので
めったに会いませんです。
父方の祖父が亡くなってもあんまり
悲しいとか寂しいとか思わなかった(´・ω・`)
Posted by こむぎ子 at 2005年04月27日 12:37
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