低学年から奇行に走る子だった。
休み時間にふらっと校庭に出たまま教室に戻らなかったり、
給食の時間に本に夢中になっていて食べ忘れたり。
えぐいグリム童話もこの時期に初めて読んだ。
だからシンデレラは恐くて好きじゃなかった。
算数が全然わからず計算問題解く居残りとかしてた記憶が。
あと特筆することと言えば17〜19時はみっちりピアノ弾かされていたこと。
さぼると殴られるんで、『子供のゴールデンタイム』にテレビ観なくて、
以後テレビを観る習慣が身につかなかった。
親の暴力は低学年〜中学年がひどくて、電話のコードで首を絞められたのも
ドア式の収納に閉じ込められたのも家出未遂をしたのもこの時期。
母はすぐに「出て行け!」と言うけれど、実際に私が出て行くと激怒した。
彼女は体面を取り繕うことに異常に気を遣う人だったから、
きっと自分の折檻を近所に知られたくなかったのだろう。
ばらせば殺されると思っていたので実際他人にそれを訴えたことはない。
中学年はあまり印象にない。
初恋の相手が転入してきたことぐらい?
でもこのころはまだ意識してなかったしなぁ…
あ、多分初めて漫画を買ってもらったのがこの時期。
あさぎり夕『ミンミン!』の4巻。
なんだこの中途半端さはと自分でも思うんだけど、
3巻まで友達宅で読んでいたから。
相変わらずピアノは弾いてた。
相変わらず親にも殴られてた。
高学年。
学校でいじめられてたなーという印象。
クラスで話してくれたの男子は気の弱い数人だけ。
あとはほぼ男子全員にシカトされてた。
隣の席の男子に20cmぐらい席を離されるとか、フツー。
まれに聞こえるように悪口を言われるのもフツー。
言われても悲しいとかムカつくとかいった感情は湧かず、ただただ聞き流すだけだった。
ちなみに女子の一部からも「不潔」と蔑まれていた。
まぁそれも当たり前。
私は物心ついた頃から入浴は週に一度父が入れてくれるだけだったし、
服だって洗わずに同じものを着回していたし。
隣家からうちの中が見えるらしくて「すっごく散らかってない?」と
聞かれたんだけど汚部屋で育った私にはあまりピンと来なかったり。
あと高学年で嫌だったのは家庭科。
「女の子は家庭科が得意じゃなきゃ」という思想に馴染めなくて。
図工は出来なくても大丈夫なのに家庭科は出来なきゃダメって
実はいまだに理解できなかったり。
6年生のとき一度「あなたいじめられてない?」と担任に聞かれた。
私が席にいるときに。
隣に張本人が座っているときに。
当然NOと返した。
この体験はいじめそのものよりも深い傷として私の心に残っている。
後のことを何も考えていないバカ教師。心底軽蔑した。
小学校の卒業式は嬉しくも悲しくもなかった。
学区の都合で9割以上の生徒が同じ中学校に進むのに、何を泣く必要があるのか。
この生活があと3年続くことが明らかなのに何を喜べばいいのか。
ほとんど心は無の状態で、私は小学校を卒業した。